◆ 第21回平岡不整脈研究会の報告

 令和4年度(2022年)・第21回平岡不整脈研究会は12月3日、3年ぶりに対面での研究会を恒例のKKR熱海ホテルで開催しました。過去3年間はコロナ感染症の流行もあって対面での研究会が全て中止となり、その再開を望む多くの声が聞かれ、コロナ流行の波が多少落ち着き、また社会全般に強い行動規制が少し反省機運にあることなどを考慮して対面での研究会開催を決行しました。ただし、蜜を避けるために参加人数を60名以下とし、会場内では出席者がお互いに十分な間隔をもって着席できるよう配慮して会の進行を行いました。また、リモートでの視聴も一部可能として行いました。

 今回の研究会参加医師は46名、事務局と設営7名、発表は一般演題10題と教育講演の1題からなり、例年より少ない演題数でしたが、その分発表と質疑の時間、さらにはセッション毎に休憩時間を取って久しぶりの対面での研究会において近況確認・情報交換など有効に使えるように企画しました。

 今回は、一般演題10題、教育セッション1題の発表について講演と質疑が行われました。会の初めの頃はリモート研究会の影響からか発表の声も穏やかでスライドの提示にも不明確な点が多々あると感じましたが、会が進むとともに厳しい質疑が交わされるようになり、後半には例年の会のような白熱した討議が交わされるようになりました。症例発表・研究発表については11名の厳正な選考委員の御意見から以下の受賞者と発表演題が決定されました。

1)研究賞(平岡賞)
佐川 雄一郎先生(横浜市立みなと赤十字病院・ 循環器内科)
「心房細動術前の左心耳内血栓評価における腹臥位造影CTの有用性と左心耳造影効果の意義」

2)症例賞(家坂賞)
山岡 広一郎先生(東京都立広尾病院・循環器科)
「左室形成術後パッチ間隆起部位への通電が奏功した心室頻拍の一例」

3)特別賞(桜田賞)
矢野 弘崇先生(横須賀共済病院・循環器センター内科)
「新型コロナ感染およびワクチン接種による中和抗体産生の実際像 ―不整脈医からみた新型コロナウイルス感染症―」

 これら各賞の発表と賞金の授与は懇親会の席で行われ、各受賞者から喜びの声が聞かれました。

 今回の発表数の少なさから各施設でのコロナウイルス感染症の循環器診療への影響が相当響いていたことが想像されました。この感染症が沈静に向かい来年度こそは従来のような発表演題の数と内容、それに活発な質疑が交わされる研究会の復活が祈念されます。

 教育セッションでは、宮崎 晋介先生(東京医科歯科大学・循環器内科)による「私の臨床研究の経験から 〜若手医師に向けて〜」と題しての講演をお聞きしました。豊富な臨床経験と論文発表を行ってきた先生の経験とご苦労を披露していただきました。これから臨床研究を目指す後輩の先生方に問題の捉え方・その解決に向けての行動や指針を先生ご自身の経験をお話しいただいたことは大変有益であったと感じております。若い先生、これからどのように研究を行ってよいか悩んでいる方々にとって良き指針となることを期待しております。宮崎先生には急なお願いにもかかわらずご快諾いただき御礼申し上げます。

 今年度の会は恒例の第2週の土曜日・10日に横浜南共済病院・鈴木 誠先生が日本循環器学会関東甲信越地方会を開催されることから、急遽第1週の土曜日に開催しましたが、来年度・22回研究会は12月第2土曜日の9日に開催を予定しております。多数の先生方のご参加と演題発表をお待ちしております。


令和4年12月19日
平岡 昌和




Copyright (C) 2012 Hiraoka Heart Rhythm Conference. All Rights Reserved.